キックオフ

ラグビーの試合は、縦100b、横69bのフィールド中央からのキックでスタートします。一度自陣側に蹴らねばいけないサッカーに対し、相手陣側に10b以上蹴り込むのがルール。
 どちらのチームが蹴るかは、試合前にキャプテン同士のじゃんけん(コイントスの場合も)で決めます。勝った方がキックを蹴るか、風上等の有利な条件にある陣地を選ぶか選択できます。

同志社大で大学選手権3連覇、神戸製鋼で社会人選手権7連覇、日本代表主将と監督を務めた平尾誠二さん(現神戸製鋼GM)は、試合前のじゃんけんで必ずグーを出した。グーを出すことをマスコミ取材等に公言して言いふらしていた。「当然、相手はパーは出してくる。キックを選ぶか陣地を取るかで、相手がどんなゲーム展開を目指してきているか垣間見ることができる」との意図だ。それを知った同志社時代のチームメイトで、サントリーに進んだ土田雅人さん(現サントリーGM)は平尾さんとの対戦時、戦術を悟られまいと同じようにグーを出し続け、いつまでもキックする側が決まらないということが起きた。じゃんけん一つとっても、ラグビーは奥深いのです。